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2008年5月21日 (水)

宝尽くし

Img_0089  宝尽くしの文様は昔からいろいろな

工芸に用いられる万人に好まれる

吉祥文様です。 この写真は前にも

部分的に紹介した 興福院袱紗の

模繍の全体像です。一昨年の紅会

全国展に出展したものです。これなどは

典型的な宝尽くし文様で

右上の寿の文字と宝の下敷きになっている若松の枝の丸がさらに

おめでたさを盛り上げています。

Img_0092_sh01これは 宝袋 笠 宝珠 七宝 です。

このような吉祥文様は

 もともとは中国から伝わったものですが

日本独自のものも加わって、主に 丁子

隠れ蓑 隠れ傘 宝鍵 巻物 宝珠 宝袋

七宝 分銅 などが一般的な宝尽くし文様です。

このラインナップを見ると人間の今も昔もかわらない欲があらわれていて

なんだか笑えてきます。 もともとは中国の八宝が伝わったものですが、

中味はずいぶんと変化しています。 そのほかにも 犀角 珊瑚 鶴 亀

松竹梅などおめでたいものならなんでもOK、組み合わせはいろいろです。

Img_0093 これは小槌と丁子と謎の十字文様

です。 この十字の文様はどういう意味か

謎なのですが、興福院袱紗の中でもこの

袱紗のみにある模様です。使われている色

も 赤 黒 金 というなんとなく西洋的な

配色であるのも面白いです。 そうしてみるとこの袱紗の全体像はまるで

クリスマスリースのように見えてきませんか。 時は元禄 徳川綱吉の

時代です。 そんなわけあるのかないのかわかりませんが、私はこれを

クリスマスからお正月にかけて家に飾ろうかと思っています。

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コメント

いや〜 綺麗ですね。
私のとは比べ物になりません。
金糸の留めは、いまだにぐちゃぐちゃ(笑)

すばらしい袱紗ですね!アップの写真にもブレなし
これだけは、やらなかったことが心残りなんですよね・・・。お忙しい中、最後まで丁寧な針目で完成させられたahbonさん、さすがです。

お見事!!!
これ、クリスマスリースにしてはいけないのでしょうか、、、

あおもり様
金糸駒取りむずかしいですよね。 台からおろしてしばらくしないと
結果がみえないですものね。金糸の照り返しで目がチカチカしますしね。本金糸値上がりしちゃったからもうこんなにたくさん金糸を使う作品はやらないかも。
ノブ様
若いうちに是非チャレンジしてみて。 もうこんな体力使う作品は二度とできません。
きぬえ様
ほんとにクリスマスリースでしょ。江戸時代の職人さんのデザイン力
すごいです。配色も派手だけど今より室内が暗かったからこれでちょうどよいのだと思います。

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» 「麦穂(ばくすい)」製作中 [日本刺繍と、俳句でつづる道草日記]
ahbonさんの、興福院掛袱紗写しを見ていて、この技法と色合いはいつか使いたいと思っていました。隠れ笠の色鮮やかな組みぬいの部分です。→NUI... [続きを読む]

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