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2008年7月の投稿

2008年7月28日 (月)

レトロなビーズバッグ

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こんな感じのビーズバッグおうちにありませんか?

戦後に流行した、ビーズバッグたちです。 私は持っていませんでしたが、

30年 40年くらい前は和装であらたまった席ではみんなこんなバッグを

使っていました。 きっと古い物をとってあるお母様やお祖母様のたんすの

奥に眠っているんじゃないかしら。 その後アジアから安価なビーズ製品が

大量に輸入されたことでほとんどこんな手のこんだ国産のバッグは消えて

いったのですが、まだ今も職人さんはわずかに残っています。 私がビーズ

刺繍をおしえていただいている松川先生もそうした作家さんの一人です。

こういうビーズぎっしりの手の込んだ刺繍はきちんとした台張りと技術が必要です。

ここからが今日の本題なのですが、ちょっとこのバッグの持ち手を拡大して見ます。

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持ち手はチェーンやブレードなどではなくビーズが隙間なく埋め込まれた

まるぐけの帯締めのようなものになっています。 バッグとの繋ぎ目は

きちんと受けの金具が持ち手の端についていて丸カンでバッグとつながって

います。 今のバッグにはこのビーズの持ち手がないんです。

どうもこの技術と金具がいつからか途絶えてしまったようで、昔とかわらない

すばらしいビーズ刺繍のバッグでもなぜか今のものは持ち手がチェーン

だったりするのを不思議に思っていました。 こういうビーズの持ち手の

レトロなバッグをあつかっている Mak Pye というネットショップにこの持ち手

部分の詳しい構造が載っています。 金具さえ作ってもらえばなんとかできそう

な気がするんですが、、、、、、

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これは白い方のバッグの継ぎ手の部分と持ち手です。

明らかにこちらの方が新しいもので継ぎ手の金具は使われて

いなくて持ち手に三角のカンが直接突き刺してあります。持ち手

そのものも布にビーズをとめつけてあるようで 前者のビーズを

螺旋状に巻きつけてあるような作り方とは違っているようです。

こんな細かいことにこだわる私は変でしょうか。

ビーズバッグの持ち手は絶対ビーズぎっしりじゃなくちゃと思うんですが

袋物を扱う職人さんが是非金具とともに技術を復活させてくれないかと

切に願っています。

2008年7月23日 (水)

アンティーク着物

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今日は着付け教室の先生とお仲間と一緒に来年の新年会のイベントの

に使うアンティーク着物を選んでコーディネイトしました。

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祖母の訪問着です。 鮮やかな地色が着る人を美しくみせます。

袋帯ではなくてあえて鴛鴦の模様の染め帯をあわせました。

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母の花嫁衣裳です。 戦後のまだ物のない時期ですから、もともと

家にあったものか、祖母が 苦労してととのえたものか、はこせこなどの

小物も残っています。

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留袖です。 誰が着たものかわかりませんが、たいへん面白い柄です。

蓬莱山でしょうか、 この柄ちょっと中国的で私は大好きです。

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かなりピンボケですいません。 祖母にとって初孫であった、姉が誕生

した時に買ったと聞いています。 鎌倉 芳太郎 作のたいへんめずらしい

紅型の子供の着物です。

以上4点をお貸しすることになりました。 それはよいのですが、新年会

当日、みんなの前で着付けも披露するのだそうで今から気が重いです。

2008年7月17日 (木)

アフリカの花鳥風月

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先日 銀座に用事があって時間があまったので はじめてマロニエゲート

に行ってみました。 東急ハンズの銀座店が入っていてうろうろしていたら

こんなお扇子を見つけてしまいました。 鮮やかな色彩とデフォルメされた

動物たちが生き生きと描かれていて、アフリカの花鳥風月というコピー

にも思わずにんまり  これは ティンガティンガアートというものだそうです。

エドワード・サイディ・ティンガティンガ という人が1960年代末にはじめた絵画

スタイルでタンザニアのものです。残念なことにこの方は35歳の若さで事故死

していますが、家族やまわりの人々によってうけつがれ、今ではアーティストの

集団になっています。 このお扇子の絵の作者は Becker さんという方で

テーマは~夕焼けのサバンナに、キリンが舞う~だそうです。Img_0377

ティンガティンガアートは絵画としてだけでなく いろいろな製品にプリント

されて売られています。 気になる方は Baraka という会社が

輸入しています。http://www.africafe.jp/

この日のランチは11階のレストラン シンガプーラ テラス で ミーゴレンを

たべました。 ちょっと甘めで昔の喫茶店のナポリタンのような味付け

でおいしかったです。 シンガポール地元料理ということですがミーゴレン

はもともとインドネシア料理ではなかったかしら。 このへんの料理の

国境はあいまいなのかも。 以前ご紹介した プラナカンシックという

ホームページにはマレー半島の料理やスイーツの記事満載で楽しい

です。 写真と文章だけで勝手に味を想像しています。

2008年7月15日 (火)

ポジャギ・韓国刺繍 教室

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玉川 亜紀 先生のお教室風景です。ソウル在住の先生のご都合

もあって今は二ヶ月に一回くらいのペースです。 ポジャギクラスと刺繍クラス

が一緒に学んでいます。 というか、おしゃべりに夢中になってついつい

手がお留守ということもしばしばですが。 全員 韓国や韓国の文化に興味

のある人ばかりなので、韓国に関するあらゆる情報が飛び交います。

玉川先生は韓国の調理師免許を持つお料理のプロでもあるので、ソウル

のおいしいお店や家庭料理のレシピなど、リアルな情報を聞くことができます。

一昨年はキムチ教室を開いていただきました。 みんなで集まってわいわい

作業をするのってほんとに楽しいです。 遊んでばかりいないで真面目に

刺繍もしなくちゃね。

2008年7月 8日 (火)

釜糸

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日本刺繍の糸 釜糸です。 染色するのに釜を使うことから釜糸とよばれています。

左が紅会の糸で右は韓国刺繍の糸です。 釜糸は平糸(縒りのかかっていない糸)

の状態で紙管にまかれています。 韓国刺繍の場合は大体平糸二本を辛めに縒った

縒り糸(二本一本の縒り糸)の状態でうられているようです。ただし普通のお店で手に

入るということではなくそれぞれの作家が糸屋さんに発注するようで、日本の釜糸と

比べると少し艶がなく染めむらもあります。もちろん韓国刺繍でも平糸は使います。

この絹糸のかがやきに魅せられて日本刺繍を始める人は多いと思います。

絹糸は平糸の状態が一番 艶があります。より糸は辛く縒れば縒るほど艶はなくなって

きますが、上手な人の縒ったより糸には輝きがあります。 初心者の刺繍と工房の職人

さんの刺繍とでは、別の糸を使ったかと思うくらい違います。日本刺繍の場合は糸を

平糸のままで使ったり、さまざまに縒りかたを変えて使います。このことが、日本刺繍

の質を高めていると思います。もちろん韓国刺繍にもいろいろな縒り方はあるのですが

日本刺繍ほど繊細な使い分けはしません。 年に一度の紅会 全国展では日本刺繍

の体験コーナーを設けているのですが、この糸を縒るという作業も始めての方には

新鮮に映るようです。 ただ この糸を縒るという作業はなかなかむずかしいく十年

たってもなかなかうまくいきません。 機械ではないので微妙な手加減で縒ることが

できるわけですが、だからいつも微妙に違ってくるわけです。 奥が深いです。

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先日ビーズ刺繍の講座のときに釜糸が並べられていました。 きれいでしょう~

うっとりしますよね、 もうすぐ来年の全国展の作品の色決めをするために

出してあるものです。 生地と糸が渡されて新しい作品がスタートするときは

一年で一番わくわくする時です。

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