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2008年10月25日 (土)

美しい刺繍の小物 Ⅱ ~半襟編④

 半襟シリーズも四回目となりました。 今日は夏の半襟です。

私が子供のころは祖母はいつも着物でしたが、さすがに夏だけは

木綿生地のワンピースなんかを着ていました。 でも祖母の子供の

ころは一年中当然着物だったわけで、夏の刺繍の半襟もあるわけです。

今  自分で半襟に刺繍するとしたら夏物は絶対にやらないですね。

作ったとしても使わずにしまっておくと思います。

Img020_2 Img031

左の半襟は平銀が使われていますが変色して黒くなっています。

右の紗の半襟は花の中心に使っている黒糸を裏で飛ばしているのが

透けて見えます。 この二つはけっこう荒っぽい刺繍です。

Img018 Img034

これはグレーの絽縮緬の半襟です。 やはり盛夏用の平絽のものより

単衣の時期に使える絽縮緬の半襟のほうが数が多いです。

左の流水の模様はまねしたいなと思いました。

Img029 Img030

さて真打登場です。 私はこの半襟が一番のお気に入りです。

同じ半襟の左と右ですが、左は柳に親ツバメ 右は子ツバメ

でしょうか。 一羽 一羽 表情の違うツバメがみごとです。

1センチにも満たないツバメたちですから下絵などあってもほとんど

フリーハンドに近い刺繍だとおもいます。 昔の職人さんの仕事は

かなり雑なところもあるのですが、こういう仕事を見せられると脱帽です。

これこそもったいなくて使えません。 こういう着物のおしゃれこそリュクス

というものですね。

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コメント

昔だと今のように下絵をつけるのもチャコペーパーでというわけにはいかなかっただろうし、絵心がないとできませんよね。
下絵があっても、思ったように刺せないのに下絵なしならどうなるのでしょう。
昔の人の技術に脱帽です。

kaoru様
こんなに小さな図案なのにどこからみても
ツバメとわかるだけでもすごいですよね。
絵心のない私は紙とエンピツでも書けないと
思います。

今、不祝儀の袱紗の図案をいくつか考えているのですが、流水一つとっても自分で描くのはなかなか難しいです
貴重な資料ですね。私も真似したいです!

ノブ様
ほんとにいざオリジナルな図案を考えようとすると
むずかしいですよね。 でもノブさんはもう一歩も二歩も
自分の足で踏み出しているからすごいな。
半襟の模様 なにか参考になるものがあったら使ってください。

またまた素敵なお宝登場ですね
燕の夏半襟さんは、特におぉぉですぅ。
以前、銀座のアンティーク着物屋さんの催事で
しっとりの和美人さんが〆ていた夏帯を思い出します。
柳の素描き帯なんですが、燕が数羽舞っているのですが
そのうちの一羽が、刺繍を施されているんです。
とっても素敵な帯だったんですよ。
「銀座の柳・・・今日にぴったりですね」って言葉かけたら
ほっこり微笑まれたお顔を思い出しました。
和の美・・・とってもすてきなお宝の数々
眼徳でございます

ちゅら海様
時々はっとするようなお着物姿の方に出会うと声を
かけたくなってなってしまいますよね。
特に夏に涼しげな着こなしだったらなおさらです。

こういう品物を身につけてこそ、、、
リュクスとかです~、(^-^)

きぬえ様
もったいなさと後始末のたいへんさを考えると
やっぱり使えない私はリュクスとかとは縁がないみたい。

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