糊問題
日本刺繍だけでなく気のむくままにいろんな手芸に首をつっこんだので
今までいろんな糊を使ってきました。 日本刺繍の仕上げには私は正麩糊を
使いますが、これは小麦でんぷんの糊です。 そのほか合成の糊や布海苔
または洗濯のり(無添加のもの)などさまざまな糊がつかわれているようです。
さてノリゲのためにわざわざ町田の富沢商店まで買いに行った餅粉ですが、
何に使うかというともち粉の糊をつくるためなんです。
刺繍した生地をボール紙に形通りに貼っていくための糊としてはこのもち粉の
糊が一番いいということなので煮てみることにしました。
いや~たいへんでした。 正麩糊よりずっと時間も腕力も必要です。
煮る量にもよりますが、40分以上とろ火にかけてかき混ぜ続けます。
休めません しかも正麩糊よりさらに日持ちしません。
ふ~ 伝統って肩がこる。 はじめはカルトナージュでつかう ヤマト糊と
手芸用ボンドをまぜて水で薄めた糊をつかっていてなんだかうまくいかなかった
のですが、もち粉の糊でなんとか貼り終えました。
手芸用ボンドはすぐにくっついてしまい修正しにくく、ヤマトのりは修正できる
けれども接着力に欠けるという欠点があるのです。
もち粉の糊はすぐにはつかないのでやり直すことができてかつ接着力があります。
ただ粘りが強いので竹べらを使って薄くのばしてつけるのがちょっとたいへんでした。
これから二枚一組にしてパイピングをはさんで綿を入れてかがればできあがり
です。 正麩糊も餅粉糊も伝統的に使われてきたものなので使っていて安心
なのですが、そのつど煮なければならないのと少量作れないので 使いきれ
なかった分は捨てることになります。
刺繍の仕上げにも
思い切って合成の糊をつかってみようかと思案中です。
最近のコメント