レンピッカ展
タマラ・ド・レンピッカ (1898~1980)はワルシャワの良家にうまれ、ロシア
貴族のレンピッキ伯爵と結婚、ロシア革命によりパリに亡命、「狂乱の時代」と
呼ばれた1920年代のパリで独特の画風とその美貌で注目された女性です。
一度見たら忘れられない強烈なまなざしと質感。 Bunnkamura 学芸員の
宮沢政男さん曰く 「筆跡のない金属的な光沢を放つ肉体は、大型モーターバイク
のように官能的だ。」 なるほどうまいこというな~
今回はパリ時代だけでなくその後の作品もたくさん展示されていましたが、私は
パリ時代に描いた娘 キゼットの絵や夫であるレンピッキ伯爵を描いた絵が好き
です。 特に離婚寸前の夫を描いた<タデウシュ・ド・レンピッキの肖像>を見て
思わず一目ぼれ、まだティーンエージャーのタマラが幾多のライバルを蹴落として
結婚しただけのことはあるな~ 離婚寸前だったので結婚指輪があるはずの
左手だけが未完なところも意味深です。 「私の絵はどれも自画像なのです。」というだけ
あって自分と深くかかわった人、家族や愛人(女性)などを描いた絵が特にいいです。
元祖 肉食系女子のタマラ 写真のタマラはグレタ・ガルボやマレーネ・デートリッヒ
のように美しいです。 今回はイヤホンガイドをかりました。 夏木マリさんの
ナレーションがいいですよ。
余談ですが、タマラのパリ時代はアールデコの時代、前回ご紹介した本
「乾隆帝の幻玉」の中国民国期と重なります。 そして日本といえば
大正ロマンの時代。 なんかこの時代の文化に吸い寄せられる私です。
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